ブラジル:S&Pが国債格付けを引き下げ

S&Pが国債格付けを引き下げ



1月11日(木)、米大手格付会社S&Pグローバル・レーティング(以下S&P)は、ブラジル国債の格下げを発表、外貨建長期債務及び自国通貨建長期債務を各々「BB」から「BB-」へ一段階引き下げました。「BB-」は投資適格級を3段階下回る水準となります。また、格付け見通しは、「ネガティブ」から「安定的」に変更されました。


なお、S&Pはこれまでブラジル国債の格付見通しを「ネガティブ」としていたため、今回の格下げは予想外のことではありませんでした(格下げ発表は11日(木)の市場引け後であり、同日の市場には反映されていません)。

ブラジル国債格付け(2018年1月12日現在)

出所:ブルームバーグの情報をもとにHSBC投信が作成

格下げの理由は、社会保障制度改革、財政再建の遅れ



S&Pでは、今回の格下げの理由について、以下のように説明しています。

  • ・テメル政権は様々な政策を推進しているが、構造的な財政悪化および債務水準の上昇を是正するための重要な法制化が予想以上に遅れている。
  • ・財政赤字の是正措置の遅れ、また2018年10月の大統領選挙後の政策見通しの不透明性は、ブラジルの政策決定の政治面の弱さを反映するものと言える。

テメル政権は構造改革に取り組んでいますが、年金制度を含む社会保障制度改革案については、当初予定の2017年中の採決を断念し、下院での審議を2018年2月に先送りしました。テメル政権下での同改革案の成立はなお不透明であり、2018年10月の大統領選挙および国会議員選挙を控えた政局が改革の進捗に影響を与える可能性があります。このように、S&Pが今回格下げを決定した背景には、社会保障制度改革の遅れ、ひいては財政再建への取り組みの停滞、そしてブラジルの政治面での不透明感が挙げられます。

格下げは社会保障制度改革の前進を議会に迫る



今回のS&Pによるブラジル国債の格下げは、ネガティブなニュースですが、これにより議会は社会保障制度改革案の成立を強く迫られることになります。また、ブラジルはこの問題を回避できす、仮にテメル政権下で実現できなくとも、2019年から発足する次期政権が、同じ課題に取り組むことになります。


S&Pでは、今回、格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更しており、当面は、さらなる格下げの可能性は低いと言えます。特にブラジル経済は昨年からリセッションを脱し、景気が回復局面に入っており、また経常収支が改善、インフレ率が低下するなどファンダメンタルズが改善している点は注目されます。S&Pでは、向こう数年に、ブラジル国債を格上げする可能性として、構造改革の成果としての経済成長率の上昇、次期政権の財政改革への着実な取り組みなどを挙げています。

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